アトリエの前で

昔、画家の奈良美智さんのドキュメンタリーを観て、思った事。

今はどうなのか判りませんが、当時の奈良さんはカメラがアトリエに入って作品が描きづらい様子が映し出されていたんですけど、なんかそこは妙に納得出来ちゃったんですね。

私も家に家族とかいると用事が捗りにくいタイプの人間で、あの奈良さんと同じレベルで語るのも憚れるのですが、他人に四六時中見られたりするのが少々「キツく」感じるタイプの人間なので感覚的に納得出来たんだと思います。

何か作品を世に見てもらいたい職業の人は、製作って日常でコツコツ作業している訳ですよ。

観てもらいたいのは、出来上がった作品で、製作風景とは違うからそこを混同しちゃうタイプの人には中々話が通じない。

時には独りよがりと言われたりもする訳です。

けれど、ありふれた綺麗事で自分の価値観を正当化する人々も多いですからね、こういう独りよがりに見える人間もいて初めて世の中の?に気付ける時もあるのではないでしょうかね。

奈良さんのエピソードは、ピカソがアトリエのドアの前に普段の自分を置いていく話に通じるものもあって、結構好きなんです。